導入事例インタビュー

「FBAだけではダメだった」
中国企業が乗り越えた複数モールの壁とは

香港宇宸電子有限会社代表取締役社長A様

この記事のPOINT

POINT-1
まずAmazonから始め複数モールへ拡大、という王道パターンで日本への越境ECを開始
POINT-2
出庫停止のリスクに、クレーム・手間…FBAだけでも自社物流でも、うまくいかなかった
POINT-3
システム連携で、作業時間と人件費を大幅削減。配送料や中国語対応も魅力

近年目覚ましい発展を見せる越境EC。日本も魅力的な市場として、海外から多くのEC事業者が進出しています。
今回取材した香港宇宸電子有限会社様も、そんな越境ECでの日本進出に成功した企業の1つ。中国に本社を置きながら販売先の中心は日本という同社はカーアクセサリやモバイル端末用グッズの人気メーカーで、スマホの保護シートやケースなど、品質にこだわった商品が高い評価を得ています。
そんな同社も、日本での事業拡大にあたっては物流で大きな壁にぶつかり、試行錯誤を重ねたといいます。FBAを利用したAmazonでの販売から他ECモールへの拡大、という越境ECの王道ルートを辿った同社は、どんな壁にぶつかり、どう乗り越えて成功を掴んだのでしょうか?代表のA様にお話を伺いました。

主な商品はカーアクセサリやスマホのケース・保護フィルムなど。品質にこだわり、ビジネスを拡大中だ。

こだわりの商品を日本市場で販売。FBAとオープンロジを使い分け、Amazon・楽天・Yahoo!で展開中

まず、貴社について教えてください

当社は中国に本社を置くメーカーです。『Nikatto』等のブランド名で、カーアクセサリやスマートフォン用の保護フィルム・充電器やケーブル・スマホケースなどを販売しています。こうした商品は中国でも沢山のECセラーがいて差別化が難しくなっていますが、当社のこだわりは商品の品質です。商品の企画段階から自社で行い、安全性や品質を追求しています。
2014年に私とアシスタントの2人だけで創業した当社ですが、現在はグループ全体で300人以上の規模に成長しました。本社は中国にありますが、現在は中国国内でははほぼ販売しておらず越境ECでの日本市場の販売がメインです。中国国内に日本市場担当チームが約70人、日本には正社員とアルバイトを合わせて約50人のスタッフがいます。また香港に物流センターがあるほか、ヨーロッパなどにも少数ですが従業員がいますね。

なぜ越境ECで日本進出をしようと思われたんですか?

きっかけは、日本が好きだという私自身の想いです。大学卒業後に自分で日本語を勉強をしていたこともあり、加えて創業当時は越境ECが急激に伸びていた時期だったので、越境ECで日本進出にチャレンジしてみたいと考え会社を立ち上げました。

日本では、どういった販路で販売されているんですか?

日本での主な販路は、Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングです。販売規模は現在月平均で約10万点、ピークの年末には毎年約15万点に達します。
物流はAmazonでの販売分はFBAで、それ以外をオープンロジでとサービスを使い分けしています。オープンロジの使い方としては、中国で製造された商品を月に数回提携倉庫にまとめて入庫し、注文に応じて出庫してもらっています。

FBAだけでは、これ以上拡大できない… 物流のつまづきが事業に影響

販路拡大にあたり、FBAだけでも自前物流でもうまくいかなかったという同社。

日本での販売にあたり、物流は最初からアウトソーシングしていたんですか?

はい。最初はAmazonでの販売から始めたので物流は全てFBAにアウトソースしていました。でも色々と問題が発生してしまって…。1番困ったのは、トラブルがあってアカウントを一時停止された際に、物流までフリーズさせられてしまったこと。当時の我々は全ての在庫をFBAに預けていたので、問題の解決まで出庫が一切できなくなってしまい大変困りました。これをきっかけに、リスク分散の観点からFBA以外の方法も検討しなければいけないと考え始めたんです。

なるほど。FBAに全てまとめるのは便利な一方で、そういったリスクもあると。

はい。それに加えて販路を拡大しようとした際に物流でつまづいてしまったことも大きかったです。
実は2017年から楽天とYahoo!ショッピングで新たに出店を始めたのですが、物流面の運用がうまくいかず、販売拡大が予定より遅れてしまって…。正直、物流の問題さえ早く解決できていれば、もっと早く販売拡大ができたと思います。
具体的な問題としては、FBAからの発送だと箱にAmazonのロゴが入っているため、他のサイトで注文したお客様から「自分は違うサイトで購入したのに、なぜAmazonから商品が届いたのか」といったお問い合わせが大量に来てしまいました。他にも、発送状況の更新や伝票番号の反映が遅いといったクレームもありました。
こうした問題を何とかせねばと自分達で楽天とYahoo!ショッピング分の発送業務を行っていた時期もあったのですが、思った以上に手間がかかってしまい、この方法もうまくはいきませんでした。
このまま楽天やYahoo!ショッピングの物流もFBA一本でやっていくのは難しい、でも今までFBAに物流を丸投げしてきた我々には通関や物流の知識も全く無いうえ、手間を考えても自前の物流には限界がある…という状況で、頭を抱えてしまいましたね。
こういった背景があり、商品発送を手伝ってもらえる会社を本格的に探し始めたのです。

FBAだけでも自前物流でも、解決策にはならなかったと。そこからオープンロジを知ったきっかけと、導入の決め手は何でしたか?

インターネットでホームページを見つけたのがきっかけです。他にも複数の物流アウトソーシング会社に連絡を取って比較したのですが、最終的にオープンロジを選びました。

決め手は大きく2つ、自社システムと連携できることと、価格でした。
まずシステム連携については、1番負担だった事務処理の手間を削減する方法として重要視していました。なぜかというと、自前でYahoo!ショッピングと楽天の発送業務を行っていた際、配達ステータスと追跡番号の更新といった事務処理に非常に時間がかかっていたから。この作業が原因で当時は1日50件程度の注文の処理が限界。もっと沢山注文を受けたいのに物流の手間がボトルネックとなっていたので、ここは絶対に解決したい点でした。
また価格については、当社で最も多く使う厚さ2cm以下の小さいサイズの配送料がFBAより安い点が魅力でした。
他の事業者も含めると価格だけでは一番安いわけではなかったのですが、システム連携なども含め総合的に値段以上の価値があると判断し、オープンロジの導入を決めました。

導入決定から実際の導入までは、スムーズに進みましたか?

はい、スムーズでした。システム連携については当社にも ITの知識がある社員がいましたし、運用面でもシステムがシンプルで使いやすいので、あまり苦労はしませんでしたね。
また越境ECの事業者にとって言語は避けて通れない大きな問題ですが、オープンロジには中国語を話せるスタッフがいらっしゃるので、その点も安心でした。現在当社の運用担当者は中国にいますが、日本のオープンロジ担当者とは中国語でやり取りができるので対応がスムーズで助かっています。

導入のメリット

中国本社で打合せを行う社員の方々。導入以前は物流業務に多くの人手が割かれていた。

実際にオープンロジを導入して感じたメリットを教えてください。

メリット1:システム連携で、作業時間と人件費を大幅削減

オープンロジのシステムを使えば追跡番号などは各出庫に自動で紐づくので、面倒な事務作業の手間を大幅に削減できました。ほかにも APIを使って自社システムやECモールなどと連携できるのも便利です。当社は自社システムと連携させていますが、大量の注文や複雑なSKUでも90%以上は自動処理できていますよ。
こうした作業時間の短縮によって、人件費も大幅に節約できましたね。システムの便利さや使いやすさは人件費に直結するので、物流において非常に重要な要素だと思います。しかもオープンロジのシステムはシステム利用料なども不要なので、価格面でも有難いです。

メリット2:出庫までのリードタイムの保証

2つ目はリードタイムの保証です。
お客様にとって指定の日時に商品が届くことは非常に大切なことですが、我々はプロではないため、自前の物流業務ではこの部分を完璧には保証できません。オープンロジを利用することによって出庫までのリードタイムが確実に分かるので、その点は非常に安心です。

メリット3:トラブル時のきめ細やかなフォロー

どれだけ仕組みを整えシステム連携をしても、やはり想定外のトラブルやアクシデントが起きてしまうことはあり、そんな時には担当者のフォローが欠かせません。
これまで緊急で予期せぬ状況に遭遇したとき、オープンロジのスタッフは私達を助けるためにいつもベストを尽くしてくれました。一時的に倉庫の作業人数を増やしていただいたり、トラブルの際のきめ細かな対応に助けられました。

3つのメリットについて、特に印象に残っているエピソードはありますか?

トラブル対応が特に印象に残っていますね。我々は中国で生産した商品を日本へ運びオープンロジの提携倉庫に預けているんですが、ある時トラブルで輸入の通関に大幅な遅れが生じ、倉庫への入庫に影響が出るという緊急事態が発生しました。でもオープンロジのスタッフがきちんと調整してくれたおかげで、翌日にはなんとか出庫が完了できたんです。あの時の一生懸命な対応には、本当に感謝しています。

またシステムについては、随時最新のものにアップデートされていくのも良い点だと思いました。
例えば以前自社システムと楽天のシステムを直接連携させていた時は、楽天側のシステムのアップデートに我々が対応しきれず、突然今までの方法で受注データをアップロードできなくなってしまうというトラブルがありました。その時は毎日2〜3人が朝から晩まで注文の確認と対応に追われ、非常に大変でした。

その点オープンロジは常にシステムが改良・更新されて連携先システムのアップデートにも対応しているので、非常に便利で安心です。実際にオープンロジとシステム連携した後は、同様の場合でもすぐに解決されました。システムの使いやすさは、日々の操作性の良さに加えてこういった点も大切ですね。

発展の向こうに淘汰も見え始めた中国市場 日本進出は正しい選択だった。

今後も越境ECでの事業拡大を目指す同社。製品とともに物流やアフターサービスも重視している。

記事をご覧の方・特に貴社と同じく越境ECへの挑戦をご検討中の方へ、メッセージをお願いします。

我々も日本進出の際は様々な苦労がありましたが、努力を積み重ねここまで事業を大きく成長させることができました。ECというとどうしても中国市場のイメージが強いですが、品質を大切にしたいという我々の考え方は日本の価値観とマッチしていましたし、今振り返っても日本市場への挑戦は正しい選択だったと思っています。
現在も中国のEC市場は大きく発展しており大金を稼ぐ事業者が沢山いるのは事実です。しかしそれを長く続けるには本質的な積み重ねが必要で、発展の一方、勢いだけの事業者は数年後には多くが淘汰されるのではないでしょうか。
それを見据え、今から各社が自身の事業にしっかりと向き合い、努力を重ねていくことが大切だと思います。

最後に今後の展望と、オープンロジに期待することをを教えてください。

展望としては今後売上2.5倍を目標にしており、人員も2倍に増やす予定です。日本以外の国での事業拡大や、ECに加えてBtoB事業への挑戦も行っていきたいですね。
またお客様に対しては、引き続き品質を大事に・自信の持てる商品を提供していきたいと思います。それと同時に物流やアフターサービスなど商品以外の部分の品質向上も大切にしていきたいですね。自社の製品やサービスの品質に自信を持てることが、ブランドの確立には何より大切ですから。

オープンロジに対しては、サービスが高いレベルに達していますし、細かい作業やプロ意識など日本人や日本のサービスから学ぶところが沢山あるなと思っています。
希望があるとすれば、日曜も出庫可能になると有難いですね。難しいことかもしれませんが、実現できれば我々にとってもビジネスチャンスが広がるのでぜひ挑戦してほしい。こういった新しい取り組みについては、ぜひ我々中国人の勢いや貪欲さから学んでほしいです(笑)。
これからもお互いにプロとしてレベルを高め合って、一緒にベストを目指していきましょう。

インタビュー後記

越境ECでの日本進出にあたり、第一歩として利用される方が多いAmazonとFBA。しかし複数モールに販路を拡大するにあたり、本事例のようにFBAだけでは上手くいかないというケースも…。一方で自前物流は融通が効く反面こなせる作業量には限界があり、事業拡大を積極的に行いたいフェーズの企業様にとっては、物流がボトルネックになるという事態を招きかねません。
こうした壁を乗り越え日本市場で成功を収めた同社には、下記3点をご評価いただきました。

1. システム連携で、作業時間と人件費を大幅削減
2. 出庫までのリードタイムが保証されるので安心
3. トラブル時のきめ細やかなフォローに助けられた

こだわりを持った製品を武器に、今後も更なる事業拡大を目指す同社。我々もその成長を物流面からしっかりとサポートしていきたいと思います。

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