導入事例インタビュー

副業から生まれたひとりメーカー
国内外で成功を収めた物流施策に迫る

バタフライボード株式会社CEO/Founder福島 英彦 様

この記事のPOINT

POINT-1
初のクラウドファンディング成功後、物流の重要性に気づく
POINT-2
オープンロジ導入により、ミスを事前検知し返送率が大きく削減
POINT-3
空いた時間を有効活用し、販路拡大や新商品開発に取り組む

リングノートのように持ち運べるホワイトボード「バタフライボード」。今回はたった一人で副業から始め、日米でのクラウドファンディングを成功させ、現在も開発から販売までを一人で手がける創業者の福島様にお話をお伺いしました。今後、販路拡大を進める同社の物流に迫ります。

持ち運べてどこでも使えるホワイトボード「バタフライボード」。4枚1組になったボードは1枚ずつでも繋げても使えて便利。

物流はクラウドファンディングのKPIになると感じた

起業のきっかけを教えてください。

私はもともとエンジニアで、オーディオメーカーで15年以上スピーカーの開発をしていましたが、開発部門が無くなったことをきっかけに、マーケティングや事業開発の仕事をしていました。その際にコミュニケーションの質と仕事の質の繋がりが増し、言葉を可視化するホワイトボードの重要性に気づきました。しかしコミュニケーションは会議室だけではなく、どこでも行うものなのに、満足のいくどこでも使えるホワイトボードが世界中探しても見当たらないという事で、最初は副業として、週末を利用して自ら製作を開始したのがバタフライボード開発のきっかけでした。

副業で始めた商品開発からクラウドファンディングの成功まで、どのような道のりを経たのでしょうか。

納得した商品ができるまで、頭がちぎれるくらい試行錯誤しました。バタフライボードのメイン機能であるボード同士が繋がる部分だけでも半年かかりましたね。また、工場探しにも心が折れそうになりましたが、最終的に300万円近くお金が集まり、ようやく第1回目の量産を果たしました。

しかし当時は配送の事を深く考えておらず、700件ほど支援が集まって初めて、ことの重大さに気づきました。場所を借りて、送り状の印刷から貼り付けまで全部手作業で行いました。

700件の出荷作業を手作業で行うのは、大変でしたよね。

手作業による出荷ではミスを防ぎきれず、収益面で若干の赤字になってしまいました。顧客の単純な住所入力ミスを検知することができず、5%近くが返送されてくる状況で、物流費用が予算の倍かかってしまったのです。クラウドファンディングの際は、物流周りまで重要なKPIとして管理することが重要だと学びました。本当にこの2〜3ヶ月は大変でしたが、ユーザーからのコメントを支えに、なんとか乗り切りました。

導入のきっかけは料金体系とCSV連携

オープンロジを導入した理由を教えてください。

オープンロジの料金体系は、とにかく分かりやすかった。(お客様のご希望により顔を伏せさせていただいております。)

オープンロジ導入の決め手は、1個から利用できる分かりやすい料金体系と、MakuakeとCSV連携ができる点でした。

他の物流会社も候補にはあったのですが、当時は商品がどれくらい売れるか分からない状況で、必要な倉庫面積も分からなかったので、物流会社が提示する規模感と乖離していると感じました。

また、MakuakeとCSVでデータを一括でつなぐことができるのも魅力的でしたね。前回のクラウドファンディングで手作業による物流管理で苦労しましたからね。CSV連携ができていれば、予想以上に商品が沢山売れた場合でも手間がかかりません。

アメリカでも販売開始後、トラブルが相次ぐ

2回目のクラウドファンディングもされたそうですね?

はい。1回目のクラウドファンディング成功後にアマゾンで販売していると、リピーターや口コミから新たな要望が出てきたため、米国のクラウドファンディングサイト「Indiegogo」で資金調達することにしました。米国市場を選んだ理由は、日本より圧倒的にホワイトボードでコミュニケーションを行う文化が根付いているからです。

この時、一気に100万円ほど1日の売り上げが伸びる出来事もありました。「教育に良いプロダクト」という反響でトップ3にランクインし、それがIndiegogoのユーザーにメール配信されたのです。この反響を受けてクラウドファンディング期間を延長し、さらに注文が入る大きな成果を残せました。

海外配送のトラブルはありませんでしたか?

国内配送とは全然違いました。海外は荷扱いが荒くてクレームが来たり、ヨーロッパでは関税が面倒でした。インドの僻地や官有地など、配送自体できない地域があるというのも知りませんでした。商品の特性上、急激な温度差や湿気で商品が反ってしまうというクレームも初めて経験しました。

こうしたトラブルが相次ぎましたが、都度対応しながら学んでいきました。

現在は米国のアマゾンでも販売されているとお伺いしました。

はい。米国のアマゾンにも出品しています。オープンロジの米国アマゾンFBA納品サービスを利用しています。こちらの業務負担が減るので助かっています。以前は、オープンロジではこのサービスの提供はなかったのですが、こうしてサービスが追加されていくことは魅力の一つですね。我々ユーザーと共に成長していっている印象です。参考:米国アマゾンFBA納品サービス

導入後のメリット

オープンロジ導入のメリットを教えてください。

空いた時間を開発や他の作業に回せて、助かっています。

メリット1: 返送率の改善

オープンロジ導入により、商品の返送率を5%から1%まで下げる事ができました。(表1参照)
これは、配送前にユーザーの入力ミスを把握し対応できるようになったためです。CSV連携をしてオープンロジのシステムを通すことにより、入力ミスがある場合でもアラートで気づくことができます。

表1: Makuakeにおけるオープンロジ導入前後の変化
返送率 返送件数/出荷件数
自前配送 5.2% 39件/743件
オープンロジ 1.0% 34件/3,402件

メリット2: 空いた時間の有効活用

オープンロジを導入したことにより空いた時間を、新製品の開発や直接ユーザーさんと会う機会に充てています。1人なので、開発以外にもカスタマーサポート、マーケティング、財務等やることは沢山あり、できる限り自動化するようにしています。オープンロジのおかげでうまく回るようになってきました。

メリット3: FBA納品代行など各種サービスの追加

米国Amazon納品代行サービスなど、各種サービスが追加されていくことに魅力を感じます。不便なことを伝えると素早く改善してくれるので、こちらの業務負荷が減り、助かっています。先日は、月極めで請求書が欲しいと頼んだらボタンを作ってもらえました。

国内外で販売チャネルが増えると物流が大変そうです。

全てオープンロジで管理できます。受注一元化システム等も使っていなくて、オープンロジの在庫管理画面と各チャネルの販売数を見ながら、配分をコントロールしています。

在庫管理については、弊社の場合、メーカーのリードタイムが長く商品の発注を、在庫や手元資金、売上見込み、広告と効果、お客さんの反応などを複合的に考えて先読みする必要があり、最も神経を使い難しい判断を日々の活動から見出しています。

今後の展開

新商品を追加するそうですね!

はい。お客さまの「ケースが欲しい」「ペンと一緒に持ち歩きたい」という要望にバタフライボードなりのアイデアをプラスして全6色のバタフライボード専用ジャケットを作りました。

さらに、ペンのカラーも2色追加しました。実はこれは3年かけてようやくできた物で難易度の高いカラー化を日本のインクテクノロジーで実現できた世界に無い極細のホワイトボードカラーペンシルです。そしてこれら2つの進化で「バタフライボード ver2.2」としてクラウドファンディングにチャレンジしていますので、ぜひご覧ください。

クラウドファンディングページはこちら(期間: 2018年6月14日 - 2018年8月31日)

すごい勢いですね。今後の展望を聞かせてください。

新商品は、完全防水で衝撃にも強く進化。また持ち歩き用ジャケットや青赤のマーカーが登場し、カラーバリエーションも豊富に。

バタフライボードのモノづくりの理念は、大手メーカー流の「時間をかけ完全に仕様を固めて大量生産し単価を下げる」方法とは真逆の手法で、世界各国のユーザーフィードバックを高速で反映すべく、小ロット生産を繰り返すハードウェア版リーン開発を行っています。ユーザーが商品を育て、商品がユーザーを育てるソフトウェア的な感覚でバタフライボードを進化させています。

バタフライボードの目指すところの本質は、コミュニケーションから生まれる次のレベルのアイデアで世界のイノベーションを加速し、世の中をよくすることです。ソフトウェア、ハードウェアなどの手段は問いません。今はハードウェアかつアナログですが、ソフトウェアやデジタルを取り入れて、コミュニケーションが改善され、世界のイノベーションが加速していくのであれば、それを推進していきます。私の経験したコミュニケーションロスが、アナログのもの一つで変わった実感があるので、それが全世界に広がればすごいことになると思うんです。

今は遠隔でのコミュニケーションを改善するソリューションがどんどん進化していますが、リアルでのコミュニケーションを改善するソリューションって意外とないんですよね。

Face to Face で話しても、意外と違うもの見ていることがあるじゃないですか。これは、ビジネスの現場だけじゃなく家庭や親子・夫婦間でもありうることだと思うのです。リアルでのコミュニケーションは、もっと変わる余地があると思うので、そういうものをユーザーと一緒に生み出していきたいですね。

編集後記

近年ますます盛んになるクラウドファンディングと副業。しかしバタフライボード様のように、物流でご苦労をされるお客様は決して少なくありません。「商品のピッキング」「送り状発行」「梱包作業」など、つい見落としがちですが、サプライチェーンを繋ぐために決して欠かせないのが物流です。

また、1人で何役もこなす必要がある中小や個人の事業者様は、物流を効率化することで、事業の成長に集中することができます。バタフライボード様には、下記3点をご評価いただきました。

1. 1個単位で利用できる分かりやすい料金体系
2. CSV連携で手間を削減。将来的に注文数が増えた時も安心
3. FBA納品など便利な機能が増えていくので、今後のサービス充実にも期待が持てる

思いの詰まった商品で次なるステージへ羽ばたくお客様と共に、オープンロジも更に成長してまいります。

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